🎻 ヴァイオリンの音程は “響き” で見つかる

―チューナーでは到達できない、本質的な音程の世界へ―

  • チューナーを使っても音程が合わない
  • 何年も練習しているのに「音程が…」と言われてしまう
  • 録音を聴いて、自分の音程にショックを受ける

もしそのように感じているなら、
探し続けてきた答えの一つがここにあります。

それは練習不足でも、才能不足でもありません。

(また、音程には 手の形・手の開き・指の柔軟さ など、身体の使い方も深く関わりますが、
これらは別ページで扱っています。)


■ 「響き」で分かる

― 音程は “倍音(バイオン)” で分かる

「倍音(バイオン)」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルです。

たとえば、冷蔵庫の音の近くに置いてある金属が
「ジーー」と共鳴して鳴ることがありますよね。
あれが 倍音
です。

ヴァイオリンでも正しい音程で弾かれたとき、
耳を澄まさないと分からないほど小さな倍音が “そっと一緒に” 鳴ります。

この小さな「第3の音」に気づけるようになると、
音程がぐっと分かりやすくなり、耳も自然に育っていきます。


― 楽器全体は、正しい音程のときに最大に共鳴する

正しい音程で弾いた瞬間、
弦だけでなく、ヴァイオリンの木の部分や内部の空気までがふるえ、
楽器全体が スピーカーのように大きく共鳴 します。

音程が少しでもずれると、この共鳴は弱くなります。
逆にいえば、楽器全体が豊かに響くポイントこそが、
「正しい音程が生まれる位置」 です。


■ “響きを基準にした音程” を追求すると 技術的な副産物が必ず生まれます。

  • 左手の運指が安定し
  • 右手(運弓)が無駄なく整い
  • 楽器全体が響きやすくなり
  • 音色が劇的に美しくなる

■ とは言え、、目安になるもの

チューナー
 とても便利な “確認ツール” です。
 音程が合っていると感じた時に確かめることで、
 自分の耳の判断の正確さを客観的に知ることができます。
 つけっぱなしにしておき、ときどき画面を見るだけでも役立ちます。

開放弦
 「ラ」「レ」「ソ」などの開放弦やオクターブは、
 最も美しく共鳴する “絶対的な基準” の音です。
 この響きを手がかりにすると、音程が大きくぶれず、正しい位置に戻りやすくなります。

録音
 ヴァイオリンは耳元で強く響くため、自分の音程は判断しづらい楽器です。
 録音すると、自分の音程や響きを客観的に確認でき、とても有効です。


音程には終わりがなく、見つけるほどに新しい響きが広がる——そんな長く楽しめる世界です。

音程は、ゴールのない“微調整の芸術”だと言われています。
パールマンは「音程はいつも少しだけ動く生き物だ」と語りました。
また、ハイフェッツは「完璧な音程は、つかんだ瞬間からまた次を求める」と言っています。

だからこそ——
気にならない音程” にたどり着いた時からが、本当のスタートです。

教室では、気にならない音程” の入口までご一緒できます。
そこから先は、“単独行動”の時間になります。