弓の持ち方の基本形は「全てを自在にするのに一番適した形」&「どのような動きにも対応できる形」です。
代表的な教本2冊(スズキメソード&新しいバイオリン教本)ですが、
当教室では 織り交ぜて指導しております。


弓の持ち方と弾き方

  • 「鈴木メソード教本」では弓に指を1本づつ置いていきます。
    正確における一方で 「力む」「突っ張る」と言った欠点もある。
弓は親指、中指、
薬指で持つ
そこに人差し指を自然に置きます。
小指を置きます。
  • 新しいバイオリン教本では


1、手を歩くときの形にします。
2、中にえんぴつを差し込みます。
3、弓に置き換えます。

脱力しやす一方 理解しにくいという欠点があります。


  • 当教室では 
    「どちらのメソードでもなく」「どちらも取り入れて」・・
    始めは、正しい指位置を頭で理解します。(お子様が小さい時はお母さまにお伝えします)
    次に考えなくても、正しく持てるようにします。(鉛筆やお箸のように)

ボーイングに望むもの=
疲れない
2弾きやすい
3最高の音を出せる

上記を満たすもの、
すなわち、手の構造に無理のない、右手の機能が自然に発揮できることです。
ここで手の個人差を忘れてはいけません。
形から入ってしまうと、音より見た目重視になります。

指には役割があるのです。役割が発揮できる形が、基礎になります。

  • 人差し指
    人差し指は第1関節と第二関節(第二関節でもよい)を弓に当てます。
    中指とは自然(力を入れないで自然に来たところ)に間隔を開けます。
    役割
    弓に圧力をかける。
    NG
    深すぎると、手が必要以上に傾いて常に人差し指に勇心がかかった弾き方になるので注意します。又、アクセントなどの瞬間的な圧力に対応しにくいです。
    浅すぎると、殆どのテクニックに参加できなくなります。
  • 親指
    親指は人差し指と中指の向かい側に置きます。そして、フロッグとスティックの半々ぐらいの所で持ちます。
    弓に触れる所は「爪の上横辺り」です。
    役割
    弓を持つ。又、ローリングにより弓の角度を変え、弓毛の量をコントロールする。反対側からの力が集まる要。時にはその力に対抗し時には調和する。
    NG
    先過ぎると親指が硬直します。
    指の腹をスティックに当てると親指が反りかえることが多い。
  • 小指
    自然に曲げて六角形の一面に軽く置きます。突っ張らないように気を付ける。
    役割
    弓を支える。バネの役割。
    NG
    薬指との間隔を開けすぎると 殆どのテクニックに参加できなくなります。
    又他の指に負担をかけ硬直させます。
  • 中指
    親指とほぼ向かい合います。中指の第一関節に弓のスティックを当てます。
    しっかり持つのではなくバイオリンの上に手を置く感じです。
    役割
    弓を持つ
    NG
    中指と親指でしっかり弓を固定したら双方の指が力んでしまって好ましくありません。
    又、中指が反ってしまったら音が均一化してしまいます。軽く曲げておきます。
    親指と中指が触れ合ってもお互いの指の動きが制約され好ましくありません。
  • 薬指
    薬指は自然に行くところにスティックを当てます。ただし少しでも中指と離してください。フロッグに軽く押し当て軽く吸い付くイメージです。
    薬指を話して演奏している人はテクニック面ではダメージが大きいです。
    役割
    弓を持つ
    NG
    薬指を話して演奏している人はテクニック面ではダメージが大きいです。フォルティッシモで弾くとき薬指をフロッグにしっかり付け安定させて腕の重みを程よく弓にかけます。こうすると人差し指単独で圧力をかけたフォルティッシモとは格段に違った音色になるわけです。
  • 初歩のうちは
    初歩のうちは 自分の注意点だけ把握して癖が付かないように気を付けてください。弾いているうちに正しい弾き方が分かってきます。経験が知識になります。

    基本形の重要性
  • 演奏中、基本形にとどまっていません。しかし、すぐに基本形に戻します。その形が、「すべての型に変化するのに一番適した形であるからです。変化→基本形→変化→基本形を無数に繰り返せることが基礎です。

ボーイング(弓で弾く)

  • 中弓
    中弓とは赤部分です。
    緑の部分の重さがバイオリンにかかります。中弓は、程よく弓の重さがバイオリンにかかり 比較的弾きやすいポジションです。ここで基礎をしっかり身につけます。

弓をまっすぐ弾く事は初、中級者にとって課題ですが肘の位置と関係します。

肘を後ろに引きすぎると弓先が届かなくなります。


肘の位置が前過ぎると元弓の時に弦と弓の直角が保てません。

教室では補助に加えて、練習補助具を使います。ご覧になって分かるように、どこにも行けません。正しい所にひたすら手を運んでくれます。

  • 先弓


  1. 約40%に人が弓先まで手が届きません。
    弓先を上手く使うには、肘から先を少し捻じる感じにして、手首はやや下に引っ張る感じです。腕を伸ばしますが 力まないようにします。届かない所は使わないのが一般的です。
    弓先を弦に吸い付けるためには、手首を鎮めるだけでは不十分です。肘から先を少し捻じるようにする事で手首の運動の補助をします。結果、弓先の時手の甲は奏者側に斜めに向きます。弓先ギリギリでは、個人差はありますが小指は弓から離れ薬指も少し浮きます。小指は弓に自然に戻りますが、薬指はもどし辛いので出来るだけスティックから離さないようにしましょう。
画像各駅停車より

2.弓先は音が小さくなる
弓先は音がなりにくいのです。弓の構造上 弓先は軽く(元はスティックがあり思い) 右腕から遠く(元は近い)やむを得ず音が小さくなりやすいのですが、腕の重さをかけて弾く習慣をつける事でカバーします。
具体的な方法として
弓を起こし全弓毛を弦に密着する。
スピードを速くする。
駒寄を弾く
圧力を強くする

  • 元弓

1.元弓が使えない
元弓の際ギリギリまで使えない人は「弓の持ち方が間違っている」OR「手首が固い」事が多いです。
2.弓を担ぐ
元弓では弓先が肩より後ろに行ってしまう事があります。
「」と言います。手首を上手く使わないとこうなります。手首は指とともにクッションの役割にもなっています。ここが効いてないとギコギコした音になります。
3・ギコギコを怖がらない
最初は、ギコギコした音になるものです。怖がらずに、良い音をイメージして何度も練習して下さい。いずれ手がバランスを覚えたら、音が変わってきます。
4・持ち上げてはいけません
元は「全弓の重さ+右腕の重さ」が弦にかかってしまいます。これを回避するために弓を持ち上げると本末転倒です。「かすれた音」になります。弓を倒し弓毛の量を調節で、圧力と音量をコントロールできます。※弓と腕を持って弾くイメージ

  • 全弓
    中弓、先弓、元弓が形になったら全弓へ
  1. 手が届かない時
    「全弓」は理想的には、元から先までの事です。
    実際には、体型(手の長さ)の問題から弓先数センチを使わない事があります。
    しかし、テクニックの向上に伴い 弓先が使えるようになることも多いのです。
    「手が短いから」とあきらめずに手首 指などを駆使して「全弓」を目標にする事が大切です。

2、全弓は円運動ではない!直線です。
 ボーイングは肩と腕で行います。
人体の構造上下記のように円運動になります。(弓が曲がると言う)

画像 各駅停車より

ポイント 手首、腕、指の位置、高さ、動き
当教室では、理論ではなく実習で学習しています。
はめ込みが基本です。


各部位の役割

  1. 肘の動き
    ボーイングの中心的な役や割りを果たすのが「肘の位置」です。

上記を見てください。これが理想的な腕の動きです。
肘の動きを細かく見ていきます。
元弓では肘がAに来ます。中弓に来るとBに肘が移動します。先に向かうとCに肘が移動します。
この時、赤の位置(弓が曲がっている)で、弾いてしまいがちです。
2.肘の高さ
肘の高さは、中弓から先弓は「人差し指で弓に圧力をかけやすい位置」が正しい位置です。
中から元弓は「弓を小指で支えやすい位置」が正しい位置です。
よく言われるのは、「肩から水を流したら手首まで留まる事無く流れていくフォーム」が理想という事です。極端に肘が落ちて手首を突き出して弾いていたらフォルテが出ずらいし、音色も変化し辛いです。
また、弦によって右ひじの高さが自然に変わります。

3.手首の左右に動き
肘位置の調整のみでは、真っすぐに弾けません。手首に力が入っていると弓先、弓元では曲がります。「肘の位置+手首の柔軟」が必要です。「真っすぐなボーイング」には、手首を左右に動かし 肘の運動だけではクリアーできなかった部分をカバーします。

画像各駅停車より

4.弾いている時指の形はどうなるの?
大切なポイントです!外見は気にしないでください。
 元弓では中指で持ち、小指でバランスを取ります。元では小指で支え人差し指は只添えておくだけです。
 弓先に行くにつれて、弓の重さが小指にはかからなくなります。弓先に行くにつれて、人差し指で弓に圧力を加え音が小さくならないようにします。

移弦と角度

  • 各弦の圧力のかけ方
    バイオリンは少し傾けて持ちます。傾け角度は、G線が弾きやすい角度にするバイオリン弾きが多いです。
    G線 バイオリンは傾けて構える。その結果、弓と床は平行になる。
    D線、A線は弓を弦に置いただけで、手や弓の重みが自然にかかります。
    E線は自然に重みがかかりにくい。同じ圧力をかけるためには弓で弦を横に押すように弾きます。

ボーイング・・考

  • ボーイング
  1. 音を作る2つの角度

    「水平運動 ドルチェボーイング」「垂直運動 エスプレッシーボボーイング」です。
    実践

弦の対してだいたい
直角に、直線に動くという事です。
「弦に弓を置いて動かす」だけでしたら、どんな持ち方でも可能です。「間違った持ち方でも音は出る」これが落とし穴です。
「正しい形」「正しいボーイング」を目指しましょう。プロの演奏家もルーティーンに基礎ボーイングを取り入れています。

バイオリンに対して直角に圧力をかけ楽器の持つ力を多く引き出すようにします。
スピッカートに代表される
空間の動きを用いた奏法と
弾き始める時の動作
(弓を弦に置くまで)
音の処理(弾き終わった後弓を弦から離すまで)の所作に関係します。



  • どうして開放弦の練習が必要なの?

    バイオリンには4本の弦があります。
    指でおさえない状態の弦を開放弦と言います。
    一番ボーイングに集中できる方法だからです。

サウンディングポイント

  • サウンディングポイント

弓が弦に触れる位置をサウンディングポイントと言います。
初心者は真ん中orやや駒寄がいいと思います。
特殊な弾き方
サウンディングポイントは弾きながら感じる事が出来ます。
「駒寄」「指板より」では弦のバネ(手が受ける感覚)が大きく違います。

音色も全く違います。それを使った2つの特殊奏法

  • 特殊な弾き方
  1. スル・タスト
    「指板の上」という意味です。しかし、指板の上で弾くと左手の妨げになるので指板ギリギリの場所で弾きます。故意に音を曇らせるときに使います。小さく、柔らかい音が出ます。
  2. スル・ポンティチェロ
    「駒の上」と言う意味です。駒ギリギリの場所を弾きます。キシキシとした不思議な音が出ます。音量はやや大きめです。

どこで弾くか?どのくらい弓を使うか?

  • どこで弾くか?

弓元を持って演奏しますので、弓と先では間隔が違います。この違いは、音色、音量、弾きやすさに現れます。これはバイオリンの長所であり短所です。特性を生かし、曲の雰囲気で「どこをどのくらい使うか?=(弓の配分と呼んでいます)」を考え音楽を作ります。
「全弓』「先」「真ん中」「元」「先半分」「元半分」と言い表します。
初歩の教本には細かく指定されていますが、楽曲には指定されておらずバイオリンニストの判断で弾きます。ただ、テクニックと場所は、関係が深く万人に弾きやすい「ひな形」「定石」みたいなものがあります。弾いていると手が覚えます。指導者や教則本のアドバイスを参考にします。

  • 初心者シール

しばらくは、弓にシールを上のように張り目安にします。
弓を3等分、2等分したところに印をつけます。
今、弓のどのあたりで弾いているのか?「場所」を意識するようにします。これはアンサンブルなど大人数でそろえて弾くときにとても大切です。
また場所だけでなく、「量=長さ」も意識します。一定量、弓幅を増やす、少なくするなどコントロールできなければ、強弱をつけられません。
ボーイングが安定しても時々印弓に戻ることをお勧めします。それは、慣れただけでおぼえていない事が大半だからです。初歩にうちは、「同じ量でひたすら反復練習」頑張ってください。
基礎的な事は意外に習得が難しいのです。その分、一回覚えたら忘れないものです。

※高価な弓には印を付けないでください。(やり方があります)

弓の起こし方、寝せ方

上記のように弓の角度を変える事で音色を変化させたり
音量を調節したりできます。
「立てると」弓毛を100%使う事になります。弦からの摩擦が最大になりますのでややコントロールに注意が必要です。
「寝かせると」弦からの摩擦が減り、右手の当たりがソフトになります。寝かせる角度によって弓毛の量は変わります。同じ角度でも圧力によって弓毛の量は変わります。「弓の毛3本」(実際にはもっと多い)でできる限り小さな音を求める事もあります。
上達してからは、楽曲によって弓の角度を調節して「曲の立ち上がり=発音」をコントロールします。

Π(ダウン) V(アップ)どう違うの?

Π(ダウン) V(アップ) は、ある程度進むまでは、教則本通りに弾きましょう。
こちらには大きな意味があります。大雑把に言うと、 Π(ダウン)が強拍 V(アップ)が弱拍です。アップの時は腕が上がる分意識しないと音が小さくなります。又、曲が複雑になるとベストなΠ Vは臨めないために、音楽的に理論的にベターな弓使いを模索します。
アンサンブルでは Π Vをパート毎に揃えます。見た目だけの問題でなく Π V を一致させることで、パートでありながら一人が巨大なバイオリンを弾いているような感覚を与えます。

オーケストラでは
弓の場所分量揃えます。

弓の返し

弓の返し=息継ぎです。
バイオリニストにとって一生の絶対できない課題です。
課題があります。
1、弓の返しの音を0にする。
2、弓を返す時に休符が入らない。
3、Π V で音質を変えない。
4、Π V で音量差を0にする。

1 弓の返し音0 音ムラなし 実際演奏不可能
2 
休譜が入り音が小さくなっている
3 弓の返し部分が大きくなっている。

クイックガイド